保険営業のおしごと
私は生命保険の営業をやっています。
保険会社は女性にとって働きやすい環境が出来上がっていて、居心地がいい。
男社会の物流から転職したせいか、こんなに大事にしてくれる会社があるなんて!と感激したくらい。
会社によりけりかもしれないけど、ウチの会社は人を大切にしているんだなと感じます。
でも、保険の営業というと軽く見られる傾向があって…。
いわゆる、保険のオバちゃんのイメージ。
付き合いで入ってよ〜。
色仕掛けで営業〜。
というイメージなのか?
悪いイメージがあるせいか、世間の風当たりは冷たい。
いやいや、そんな軽い仕事じゃないんですよ。
付き合いで入るなんて事やんなくていいわって思うし、私そんなあつかましい事言いたくない。
私は、その人にとっていいと思うものでなければ勧めたくない。
そして、今後関わっていきたいなと思える人でなければ 勧めたくない。
はい。こちらもある程度人を選んでいるということです。
(選べないこともありますが)
めっちゃ勉強するし、試験とかいっぱいあるし、適当になんてとても出来ない。
相手のことを考えて想像して、考え抜いて設計してるんですよ。
時間もかかるし愛も詰まってます。
でも、ネットで見てると、適当に作って持ってくる保険のオバちゃんではなく、窓口で何社も扱うプロのFPに相談を、なんて言われていたりして ムキー!って思うんです。
私たちも、FPの試験受けてプロのFPとして資格持ってる人いっぱいいるんだけど。
私はまだ持ってないけどさ(笑)
言いたい事は色々あれど、他社の誹謗中傷になるから 立場上言えない。
まぁ自分がちゃんと理解できてていざって時に役に立つ内容なら正直どこ入ってもいいと思うんですよ。
私はずっと 保険は人より内容でしょって思ってたけど、その考えがだいぶ変わってきた。
内容を作るのは人なんだよね。
やってみて思うのは、設計の仕方に個性が出るということ。
自分の成績優先で作る人もいれば、
相手のことを考えて作るもいる。
どんなリスクに備えるか、考え方が違えば内容が全く変わってくるのです。
保険屋さんって、お客様の「いざという時」を沢山見てきていて、いざという時に助けになれる数少ない仕事なんだよね。「本当に本当にありがとう」って言われる。あなたに会えて勧めてもらって、本当によかったと言われた時に、あぁ役に立ててよかった、大事な仕事なんだと思う。だから続けていけるんだと、ベテランさんになるほど言います。
ホントは保険なんて使わずに生きていけるのが一番幸せなんだけどね、ともいいます。
いざという時に助けになってくれる相手がいるというのは、本当に大切なんだよね。自分の経験からも実感する。
でも、いざ生活が一変する事があって生きるか死ぬかくらいになっても
普通、お金の助けは人には頼めない。
子供を見ていてくれたり、
色々物を分けてくれたり、
話を聞いてくれたり、
少し泊めて貰えたり、
実際頼めるのはそこまでで、そこまで助けて貰えるのもすごい事なんだけど
その先へ進むというのは とてつもないイバラ道。
現金。その一線を越えれるのはかなりハードルが高く、頼れても身内くらいかな。あとは最後の砦の生活保護くらいかな。
でも、身内を頼れなければ?
手を差し伸べた身内から、その手を振り払われるダメージは半端なく
本人は途方に暮れるしかなくて、周りは助けてあげたくても一線を越えていけなくて、
何もできなくてごめんなんて言われると そう思わせているだけでもさらに辛くなって、
本人も周りも 本当に本当に辛いのです。
というのを、私は経験した。
でもそんな大変な中でも、経済的にも 精神的にも とにかく頑張らなくては、立ち止まっていては生きていけない。
そうなった時に、私は少しでも支えれる人になりたい。
私も、支えてもらったから。
何の備えもないなか、大黒柱を失って でも子供達を育てていかなきゃいけない 泣いている暇はない生活していかなきゃいけない!
という「保険的な万が一」に1年前の自分が重なるのです。
どんなに大変か体験しなきゃわかんないけど、そうなってからでは遅い。
私メンタル強いと思うんだけど、
何度も心折れたし、
色々言われて泣いたし、
何を信じていいかわかんないし、
途方に暮れたし、
お金の備えがあれば、それが少しラクになることも 実感しました。
頼れる話せる相手がいれば、ものすごく心強い。
実はとっても熱いこんな想いがあって、この仕事をやっています。
あの頃の私を助けてくれた方へのありがとうの気持ちは絶対忘れたくなくて。
絶対恩返ししたい。
だから私は、今度は助ける側になりたい。
私には資産とかないけど、経験と知識と相手を思う気持ちはあると思うので、それを使って生きていきたいのです。
私にお金はないけど、保険を勧めることでお金の助けを提供できる。
しっかりと使える内容を考えお話することが私にできること。
不安を煽るんじゃなくて、
安心を届けたい。
私の中の保険のイメージって、
自分が最大限弱ったときに、
いーからまかしとけ!守ってやる!
金のことは心配すんな。治ることだけ頑張ってこい。
といってくれる仲間たちとの繋がり
みたいなイメージなんですね。
でも助けてもらうだけじゃなく、
逆に困った人を助ける側にもなる。
まさに人とのつながりで生かされるシステム。
健康なときの保険料は、弱った人を助けるために使われているわけだし。
そう想像することで、何となく自己肯定感も出てくる気がする。
人の役に立ててるんだって感じることは、豊かに生きる上で必要なものの一つだと思う。
相互会社って、助け合いましょの基本の上にできてる会社だからね。
株式会社の保険もあるけどね。
私というフィルターを通して繋がってほしいなぁ、人繋ぎがしたいなぁ。
保険は 繋がりのツールであって、私にとってそこが最終目的ではない。
契約取れなきゃ収入になんないから、そんな綺麗事ばかり言っていられないんだけどね。
そんなことを考えながら、毎日営業に出ているのでした。